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犬の出産後の注意

自然分娩であれ帝王切開であれ、犬の出産後に注意すべきことはたくさんあります。家庭犬として暮らしている以上、飼い主である家族みんながケアをしてあげなければいけません。母犬だけではなく、子犬のケアも家族で協力して行いましょう。

母犬の管理

乳腺

出産後間もない子犬の管理は別項で取り上げますので、ここでは母犬のことについて学習していきましょう。出産後、母犬は子育てに専念します。出産後2〜3日は食事も排泄も我慢する母犬もいるくらいです。食事は子育てをしている産室などの中に入れてあげましょう。たんぱく質を多めに与えるようにします。排泄は普段使っているトイレやトイレシートに連れて行ってあげます。排泄が終わって子犬の元に戻ったときに、何事も起きていないのを確認すれば次からは自分でトイレに排泄に行くでしょう。母乳を与えている間は水分を多めに与えなければいけません。ただ水だけを与えても飲む量も知れていますので、フードをふやかして水分を含ませたりと工夫しましょう。出産後はオリモノがしばらく続きますので、外陰部が汚れがちになります。ぬるま湯で絞ったガーゼなどで拭いてあげて清潔を心がけてください。

一番気をつけなければいけないのが乳腺です。柔らかさや温度を1日1度は確認して乳腺炎にならないように注意します。乳腺炎になりかけのときは、しこりができて熱を持ちます。40度くらいの集めのお湯で絞ったタオルを当てて温め、マッサージして溜まった母乳を搾り出します。上手にできない場合や痛みを伴う場合は動物病院に相談しましょう。

母乳の出方

母乳は十分に出ているようですか? 確認するには子犬が母乳を吸っているときを観察しましょう。十分に母乳が出ている場合は子犬の小さな耳がピクピクとリズムを刻むように動き、可愛らしい小さなシッポをチョコチョコと振りながら吸い付いています。母乳の出が悪いときは子犬が前足で乳腺を揉むような仕草を見せます。咥えたまま引っ張ったりもするのでそれで判断します。母犬には十分な栄養を与え、水分を多めに摂らせ、出のいい乳腺と悪いのとがありますので、子犬を時々入れ替えて吸わせます。どうしても母乳が足りないようであれば人工哺乳をしなければいけません。人工哺乳については別項でとりあげています。

帝王切開のケア

帝王切開をした場合は毎日の傷の消毒と、傷が化膿しないように抗生物質が3日分ほど処方されると思いますので、回数と量を守って与えます。病院から渡される消毒薬は赤く色がついていますので、子犬への授乳が終わったあとに消毒してあげるといいでしょう。傷の具合も毎日注意して見てあげてください。化膿しているようでしたら動物病院に相談します。

出産後の母犬

出産後の母犬は子犬の世話を一生懸命にし、神経質になっている場合があります。可愛いからと必要以上に母犬から子犬を離して抱くなどしないようにしましょう。母犬のストレスになってしまいます。出産を経て、休む間もなく育児に突入する母犬は、毛のつやもなくなり、しばらくシャンプーもできませんので見た目がボロボロになります。元に戻るのか不安になりますが、子犬の離乳が始まると徐々に元に戻り出しますので心配はいりません。

COLUMN 〜出産後のはなちゃん

帝王切開を終えて自宅に子犬と共に戻ってきたはなちゃん。あまり子犬に感心がないのかサークルに入ろうとしません。入れてもすぐ出てきてしまい、飼い主さんに甘えます。飼い主さんは強硬手段に出ます。サークルの前に布団を敷き、その上にはなちゃんを寝転がらせて無理矢理授乳させました。帝王切開の傷が痛々しくて可愛そうですが、今はそんなことは言ってられません。母乳の出もあまりよくないらしく、子犬用ミルクと哺乳瓶を購入しました。子犬の世話をしないため、飼い主さんが授乳後に子犬の排泄を促します。これを退院した日に繰り返していたら……次の日からは一生懸命育児に専念し、トイレに行く以外はサークルから出てこなくなったはなちゃんなのでした。次第に母乳の出もよくなり、子犬たちも順調に体重が増えていきます。ブラックタンのはなちゃんの毛はつやがなくなり、毛自体もやせてしまったようです。見るからにボロボロですが、かいがいしく子犬の世話をしているはなちゃんは、母犬そのものでした。初めて父犬のまろちゃんと子犬たちが対面したとき、はなちゃんはまろちゃんを威嚇し、子犬に近づけまいとしました。まろちゃんは見たこともない小さな子犬に驚き、はなちゃんに叱られたのもあって小さくなっていました。父親形無しです。