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犬の出産VOL.2

これまでは一般的な犬の出産についてふれてきましたが、いよいよモデル犬のはなちゃんも出産のときを迎えたようです。2.8キロだった小さな体で5頭もの胎児をお腹に抱え、はなちゃんは頑張りきることができるのでしょうか。

出産二日前

出産前日

犬の妊娠期間は58〜63日と言われていますが、はなちゃんはマニュアルを無視するのが好きみたいですよ。1週間も早く出産の傾向が見られました。この日の体温は朝晩ともに一緒で37.9度です。あまり下がってはいないようですし、胎動もかなりあり、食欲旺盛でもりもりとフードを食べるはなちゃんでした。相変わらず用意した産室には入る様子もなく、普段使っているサークルをそのまま使うことになりました。サークルの上にはお風呂の蓋をかぶせました。用意した産室は父犬まろちゃんの遊び場になったようです。

朝、1回目の検温での体温がちょっと低いようです。気がついたら検温するようにしました。仕事を持っていた家族は気がかりでしたが、夏休みで家にいた娘さんに検温をお願いして出勤します。はなちゃんの朝からの体温の変化です。

・ 8時30分 37.4度
・ 9時30分 36.9度
・ 12時15分 37.1度
・ 15時00分 37.8度
・ 18時00分 37.7度
・ 21時30分 37.7度

おわかりですか? 朝の9時30分に一度大きく体温が下がり、徐々に元に戻っていますね。出産が近い兆候が現れました。16時40分には体温の変化を獣医さんに連絡を入れ、出産が間近なことを告げます。

陣痛・出産

はなちゃんが心配な飼い主さん。犬の出産に立ち会うのは初めてです。産室として使うサークルの横に布団を敷いて夜は一緒にいることにしました。布団の上でコロコロしているはなちゃんですが、ふと気づくとはなちゃんに変化が訪れていました。

深夜 2時05分

はなちゃん陣痛中布団の上で寝転んだ状態で足をピーンと張る行動を見せています。軽くいきんでいる様子。2時08分には穴を掘るような行動にでます。陣痛の始まりです。サークルに入れますが出てきてしまうので、飼い主さんはそのまま自分の布団の上で出産させる覚悟をします。しきりに下腹部を気にして呼吸も荒くなっています。呼吸は荒いままウトウトし始めます(画像:陣痛中のはなちゃん)

深夜 3時40分

しきりに下腹部を気にするようになり、確認すると袋状のものが顔を覗かせています。中の液体は緑色をしています。獣医さんの携帯を鳴らして指示を仰ぎます。陣痛が始まってから時間がたっていることもあり、30〜40分いきませて様子を見て産まれないようなら再度連絡を入れるように言われます。その際、いきみに合わせて助産するようにも指示されます。

深夜 4時33分

何回もいきんで頑張るはなちゃんですが、自力で出産することができません。獣医さんに連絡して動物病院に行くことになりました。自宅から駆けつけてくれた先生が触診の後、陣痛促進剤を投与していきみに合わせて引っ張ります。微弱陣痛とのこと。袋の中の液体が濁っていて、第一子はもしかしたらすでにダメかもしれないと告げられます。先生も一生懸命指を奥まで入れて少しでも外に出そうと頑張ってくれています。飼い主さんは、はなちゃんの体を押さえてはげますことしかできません。先生もはなちゃんを励ましながら汗だくになって頑張っています。

深夜 5時00分

人工破水をさせ、なんとか足まで出てきた胎児を陣痛に合わせて先生が引っ張ります。ちゅるんと胎児が出てきました。第一子の誕生です。ぐったりしていて、やはりダメだったようです。先生は次の胎児の助産に取り掛かりました。そのときです。第一子が「みゅ〜」と鳴いたのです。「あっ! 鳴いた!」先生が慌てて飼い主さんにタオルにくるんだ第一子を渡します。強くこすってしっかり握って上から思い切り振るようにと。鼻や口に入っている羊水を出すためです。「しっかり握ってないとすっぽ抜けちゃうよっ!」こわごわながらも飼い主さんも一生懸命に子犬を振ります。「みゅ〜みゅ〜」と元気に鳴くようになりました。これで一安心です。残るはあと4頭です。

深夜 5時30分

陣痛促進剤を1本追加したにもかかわらず、相変わらず陣痛は強くならないようです。 「陣痛が弱すぎます。促進剤を打ってもケロっとしているし、胎児にもよくないので帝王切開に切り替えます」 なんとはなちゃん、第一子は助産を必要としながらもなんとか産むことができましたが、残る4頭は帝王切開になってしまいました。体が小さすぎて陣痛がおきづらかったようです。はなちゃんを獣医さんに託して飼い主さんは病院を後にします。産まれた第一子もそのまま残してきました。

連絡待ち

早朝まだ暗い時間から大騒ぎのはなちゃんの家。帝王切開になってしまったので、あとは獣医さんにお任せするしかありません。あとは病院からの連絡を待つだけです。どんな子犬が産まれるのでしょうか。続きは帝王切開の項でご紹介します。

→ 犬の帝王切開