愛犬に交配を行って出産をさせようと思うのであれば、交配前から出産までの流れを把握しておく必要があります。どのような流れを組んで子犬は産まれてくるのでしょうか。
無発情期
交配相手を探す
交配相手が見つかったら、遺伝性疾患や血統を確認しましょう。
交配の予約
交配の予約をしたら、交配料はどうするのか、また、子返しにするのか、交配の回数などを確認して書面に残します。犬同士を合わせて相性の確認もしておきます。
健康診断
かかりつけの動物病院で健康診断を受けておきます。寄生虫の有無とワクチン接種も済ませておきます。
発情前期
生理の開始
陰部の肥大、オシッコの回数の増加、血が出るなどの発情の兆候が見られたら、交配相手と交配日を決めます。
毛の手入れ
毛の長い犬種は交配のときに陰部やシッポの付け根の毛が邪魔になるので事前にカットしておきます。
発情期
雄犬の家へ
雌犬の体調管理をしっかりして、事前に排尿、排便をして雄犬宅へ連れて行きます。雌犬が緊張しないよう家の周りを歩かせてみるのもいいでしょう。
交配証明書
生まれた子犬の血統書の申請に必要なので、雄犬の飼い主には必ず交配証明書を出してもらいましょう。
妊娠初期
過度な運動はダメ
受精卵が子宮に着床する時期なので、シャンプーや激しい運動はさせないようにしましょう。
食事管理
今まで与えていたものを1日1〜2回与えます。栄養バランスを考えましょう。偏食な犬の場合は獣医さんに食事指導を受けるようにしてください。
食欲の低下
子宮に受精卵が着床する頃、人間でいう「つわり」の症状が出て食欲が落ちることがありますが、一時的なものですので心配はいりません。
妊娠中期
着床
受精卵が子宮に着床して時期としては安定期に入ります。適度な運動でしたらさせてもかまいません。
食事の変更
普段与えているフードから、徐々に妊娠授乳期用のフードに変えていきましょう。
妊娠後期
高い所に注意
階段や段差のあるところは危険ですのでなるべく近づけないようにします。
食事の回数
お腹が大きくなるにつれて、胃が押し上げられて一度に食べられなくなりますので1日3〜4回に分けて与えます。食欲は旺盛になります。
超音波検査
妊娠1ヶ月を過ぎると、胎児を超音波検査で確認することができます。
毛の手入れ
出産のときに汚れやすいので、陰部とシッポの付け根の毛をカットしておきます。また、授乳しやすいようにお腹周りの毛も短くしておきましょう。
X線撮影(妊娠50日以降)
予定日の4〜5日前になったらレントゲン検査で、胎児の数や大きさ、骨盤の状態をチェックします。
妊娠末期
産室の準備
あらかじめ産室を準備して、そこに入るように慣れさせます。
備品の準備
出産に必要なものを揃えます。(「犬の出産準備」参照)
体温測定
予定日の数日前から朝晩の2回、体温を測定して記録します。出産の前には体温が下がります。
検温
出産間近になると体温は37度以下にさがります。一度下がって再び元に戻りますので、ここからは1時間ごとに検温を行います。最も体温が下がった10時間後には出産になります。
食欲低下
いよいよ出産が近づくと食欲が低下します。便も柔らかくなります。
出産
陣痛が始まります。平均48分で第一子を出産します。そこから10〜15分間隔で出産が続きます。このとき、犬が自力で産めない場合は助産したり獣医師の支持を仰ぎます。